
お久しぶりに歓喜の声をあげることがありました。日本サッカーが強豪国ドイツに勝ったのです。この勝利景気がもたらした効果は、おかげさまでなかなか滞って、うまくいかなった案件や難しいお客様もご機嫌良くなる傾向があって、交渉やいいにくかったこともスムーズに進むことに日本代表に感謝です。
そして、同点を挙げた堂安選手。偶然ではありますが、当社も懇意にしていただいている訪問介護、通所介護に関わるお客様の息子様でもあるのです。ビッグマウスで一部では賛否もある同選手ですが、親御様のその事業所は小さく経営されていて、質素で、まさかあの選手の実家とは思えないほど至って普通にされています。そこをご利用されている利用者様ともお話する機会がありましたが、「リフティングっていうの?上手よねえ」「たまにああいう若い人たちがここに来てくれるとなんか私たちも頑張んなきゃって思うの」と、あんまり有名人とは思っていなさそうなところも微笑ましいところでもあります。
他にも元ソフトバンク森本学選手。かつて野村克也監督の秘蔵っ子ともよばれていた同選手は、この方自身が実際に経営されています。うちの近所なので、「お醤油貸して」といったらすぐに来てくれる距離におられます。おばあちゃんおじいちゃんの通いの場でもある通所介護と障害者支援の就労継続事業所を主にされています。実はうちの入居されている利用者さんも通っているのでが「まだ森本選手に会えてない〜」と悔しがっています。ということは、利用者にとっては、サッカーの堂安選手の方が会える確率は高そうですね。
そして、うちのコンサルティングの顧問先には「利用者」として入居してリハビリに努められている方もおられます。これは匿名にしておきますが、有名なスキーヤーの方です。世界最高齢で◯◯達成を目指しておられますが、この方もメリハリがありますね。入所されている時は徹底的にサービスを駆使して、いざ退所すると全力で自分自身の能力を最大限に発揮されているのを伺うと、自分の身体に常に聞き耳をたてて、そのバランスをプロ(他人)に頼りながら、はかっておられる点がすごいと思います。
そういう方々は「老人ホーム」を悠々自適に過ごすところではなく、自立するための社会資源としての「老人ホーム」の活用をされている点が昭和時代と大きく変わった点ではないでしょうか。2年前に放送されていた視聴率王のドラマ半沢直樹に出演されていたあの男優さんも老人ホームから出勤していたそうですからね。一歩間違えると「えーかわいそう」という印象は全くない。それがこれからの老人ホームではないでしょうか。
また、働く側のやりがいも一変しています。介護業界で働くことを「何からの罪滅ぼし」や「みそぎ」とかに使われることも多かったのは過去の話。
お笑い芸人EXITのりんたろーさんはチャラ男漫才で大ブレイクし、いま最も勢いのある方です。8年ほど非常勤勤務として通所介護事業でひととおりの介護サービスを高齢者に提供されていたそうです。ご飯も作るし、お風呂も入れるし、着替えや口腔ケアまでやっていました。高齢者の方との生活を支える立場ですから、いろいろとトラブルもあったそうですが、基本的には「介護は年上ギャルとのパーティー」と語っており、持ち前のチャラさを発揮しておられます。
あ、かくゆう私もライフセービング日本選手権(2008年)チューブボードレスキュー西日本代表でした。汗
話は戻り日本代表の堂安選手。私が関わる上で感じるのは、同選手の親御様の経営姿勢自体は、「守り」そのものと見せかけて、実は大胆に「攻め」の手綱を緩めない経営は、継がれている息子様のバランスの取れた行動につながっていると確信しています。大きな歴史を刻め!サッカー日本!(週刊NY生活2022/12/3 892号より抜粋)